答えのない問題に挑む人材を育てる

__自分、ゆとり世代なんですけど、空気読めないとかいろいろ言われて、嫌になっちゃうんですよね。空気を読むことが、そんなに大事かっつうの。

ヒロミなんだか今日は荒れてるね? これまで日本の教育は、和を重んじて、組織に順応する人を育てて来たからな。良い品質の物を作って、どれくらい売れるか計算して、それを販売していくような、答えが出やすい問題についてはめっぽう強い。でも、現在のような、答えのない時代においては、なかなかパフォーマンスを発揮できなくなってしまう。

__そうなんですよ。計算は、コンピューターがやってくれるし。そもそも、おじさんたちの、その仕事のやり方自体、どうなのって思っちゃうんすよ。

ヒロミ自分たちの価値観と違う考えを持っている新しい世代には、古い世代はどうしても風当たりが強くなるよなぁ。

__ヒロミ社長は、今後はどんな人材が必要だと思っているんですか?

ヒロミこれからは、答えのないものに対して、仮説と検証を繰り返して、チャレンジし続けられる人材だろうな。でも、今の教育制度だと、なかなか難しいのかもしれない。

必要なのは、ティーチャーじゃなくてファシリテーター

ヒロミそのヒントは、歴史の中にある。日本の教育制度で、もっとも成果をあげたのは、長州藩の松下村塾と、薩摩藩の郷中教育だ。いずれの教育施設もわずか2,3年のうちに、日本を変える20名以上の偉人をそれぞれ輩出している。

__おお、でましたね幕末。そこでは何が行なわれていたんですか!? 何か特殊な教育が行われていたんですよね。ああ、僕も知りたい! 早く教えてください!

ヒロミなんか今日はいつもと違って熱いね? そこで行われていた教育はとてもシンプルなんだよ。先輩から「これについてどう思うか?」とテーマを投げ掛けられるだけ。そのテーマについて仲間たちと延々と激論を戦わせるんだ。

__そうかぁ! じゃあ自分もやってますよ。アイドルのオフ会とかですけど。

ヒロミそこから考えると、今、学校に必要なのは、知識を教えるティーチャーじゃなくて、話の流れを作っていくファシリテーターじゃないかと思うんだ。学校の問題も、たとえばだけど、「大政奉還をせずに江戸幕府を継続するためには、どんなことをすれば良かったのか、1000字以内で書きなさい」とかね。

__自由度、高すぎな問題ですね。でも、その答えって、いったい誰がつけるんですか?

ヒロミそこはファシリテーターの独断と偏見に任せていいと思う。ポイントとしては、当時の世相を理解しつつ、どれだけ自由で、斬新な発想ができるかが重要。このような教育の視点は、企業の人材育成についても当てはまると思うよ。

__(そわそわ)ですよね~! あ、これから(オタク)仲間と激論を戦わせる(オフ)会があるので、失礼します!