第三次世界大戦で、地球が壊滅する?

__ヒロミ社長は『はだしのゲン』って知ってますか?

ヒロミ広島で被爆した少年が主人公のマンガだろ。

__そうですそうです。この間、その『はだしのゲン』を読み返していて思ったんですけど、こんなに酷い目に合うのに、どうして戦争って起こるのかなぁって?

ヒロミ国同士の最後の利害の衝突が起こるときに、戦争は起こるんだよな。特に、世界のバランスが変わる、いわゆるパワーシフトが起こるときに避けられなくなるんだ。

__たとえば、中国が世界の覇権をにぎろうと、アメリカと衝突するみたいな感じですか?

ヒロミそういうことだね。負けた方は、戦争の責任ではなく 負けた責任をとる。戦国時代だったら、領土を奪われ、殿様や家老は切腹。近代は、多額の賠償金を支払ったり、植民地にされたりしてきた。日本が第二次世界大戦であれだけ戦えたのは、日清戦争で勝利して、大量の銀を獲得したからだ。

__もしも、第三次世界大戦で中国が勝ったら、世界通貨はドルから元に切り替わるんですかね。

ヒロミそんなSF世界もあるかもな。ただし、もし今、戦争が起こったら、もう地球はもたないかもしれないよね。いつの時代も戦争はあって、人間は戦う生き物だけれども、今は何とか回避しないとしょうがないよな。

戦中生まれは、体が小さいが度胸はすごい

__でも、戦争体験した世代って、すごいなぁって思うんですよ。僕なんかは、超草食で、銃剣もって荷物も背負って行軍なんて、とてもできないっす。

ヒロミ戦争を体験した世代が減ってきたけど、俺が働き始めた頃の経営者なんかは、戦争体験者が多かった。生死の瀬戸際を歩いてきた人たちだから肝が座ってんだよな。昔の建築業界は、そっちの筋の人たちがよく出てきたけど、そういう人たちは脅されても全く怯まないんだよ。

__本宮マンガの世界観ですねぇ!

ヒロミあの世代の人たちは、栄養が足りてなかったからさ、みんな体が小さいんだよ。俺は人一倍体が大きかったから、ボディーガードも兼ねたかばん持ちとして、社長によく連れまわされたもんだよ。「お前は戦時中にいたら、確実に甲種合格だ」なんてよ、よくからかわれたな。

__確かに、ヒロミ社長なら戦地で、ランボーも真っ青な無双っぷりを発揮しそうですよね。

ヒロミ俺のオヤジは、2人の兄が海軍兵学校に進んで戦死していたから、商船学校に行かされた。そこで、最後の学徒出陣になって、学生ながらも船で食糧や武器などを運ぶ兵站に従事して、石油を求めて進軍するインドネシアの日本軍に物資を運んだんだよ。敵にとっては、それの補給路を途絶えさせれば前線の兵士を壊滅させられるから、実は兵站は真っ先に狙われる危険な任務だったんだ。

__そして、なんとか生き延びて日本に戻り、戦後に、ヒロミ社長が生まれたんですね。

ヒロミ戦いの歴史の中で生き抜いた、祖先の命の連鎖の果てに、俺たちの命がある。そう考えると、ここに存在することが、ものすごい奇跡だって実感できるよな。

__なんか、じーん、と来ました…。ちょっと、もう一回『はだしのゲン』読み返します!