オフィスの立地はそれほど重要ではない!

第3回では、「オフィスの移転、成功させる秘訣は?」と題して、オフィス移転を成功に導くためのポイントを取り上げます。
まずはオフィスと店舗を比較しながら考えてみましょう。まず店舗の場合は、新橋にお店を出すか、それとも、六本木にお店を出すかでは、大きな違いがあります。また、駅の近くなのか、どんな客層なのかなども、大変重要な要素となります。店舗にとって立地は、商品の価格帯や経営戦略にも影響を及ぼす、極めて重要な要素です。
一方、オフィスの立地は、企業のイメージに影響したり、毎日通う社員にとっては問題ではあったりはしますが、店舗のように経営の根幹にかかわるような大きな影響はありません。ましてや、オンライン会議やテレワークが進んでいる現代において、なおさら立地はそれほど重要視されなくなってきています。実際に、都心部にあったオフィスを、家賃の安い郊外や田舎に移転する会社もたくさん出てきています。

オフィスの役割とは何なのか?

改めてオフィスの役割について、店舗と比較しながら、考えてみましょう。
まず、店舗の場合は、そこで商品を売ったり、食事を提供したりするのが、その役割です。つまり、店舗は、直接的に「お金を生み出す場所」なのです。実際にお店がある地域の人がお客さんになるため、どんな人が行き来しているのか、どんな人が暮らしているのかといった立地条件が極めて重要になってくるのです。
一方、オフィスは、直接商品を売る場所ではありません。オフィスでは様々な仕事が行われていますが、最も重要な仕事のひとつは、そこで働く人によって、新しいサービスを生み出す場所です。社員同士でブレストをしたり、アイデアを出し合ったりする中で、「新しいビジネスを生み出す場所」なのです。それは、必ずしも立地にしばられるものではありません。
つまり、オフィスの役割とは、働きやすく、心地よいオフィスであることは当然として、そこで働く人の能力を最大限に引き出したり、人と人の交流による化学反応を起こしたりする場所であることが求められます。

多様性を大事にする創造的なオフィスとは?

昨今、「多様性」がキーワードにされることが多くなっています。オフィス移転においても、多様な人が働きやすい環境を作ることが、創造的なオフィスにつながっていくため、重要な要素となってきます。
創造的なオフィスの第一に求められるのは、多様な意見が出て来る環境です。その手段として、従業員同士の交流を促すオープンなオフィス環境や、カフェのようなミーティングスペースを作る会社が増えています。中には、公園のような緑あふれるオフィス、感性を刺激する派手な色づかいやオブジェのある共有空間など、オフィスを通して創造性を発揮させる様々な試に挑戦する企業もあります。
ただし、創造性を追求していくには、オフィス空間だけではなく、「相手の意見を否定しない」「希少な意見もすくいあげる」「偶発性を大事にする」などを大切にしながらミーティングできる、そんな社内の風土も培っていくことが求められます。

すべての人が働きやすいオフィスづくりは難しい

最近は、フリーアドレス性など、座席を指定せず、どこに座って仕事をしてもよいというオフィスも増えています。そのようなオフィスは、社員同士や部署の壁を越えた交流が生まれるなどのメリットがあります。
一方で、実際に運用してみると、毎回同じ人が同じ席に座って固定化してしまったり、固定席の方が集中して仕事をやりやすいという声が出たりするケースもあります。また、機密情報が多い、在籍率が高いなどの業種は、フリーアドレス性が向かないこともあります。
多様な意見を組み入れようとすればするほど、すべての人が納得するオフィス空間づくりは、スペース的にも、コスト的にも限界があります。まずは、どんなスタイルが自分たちの会社に向いているのか、写真の声を集めるなどの調査するところから始めてみましょう。それが失敗しないオフィス移転の秘訣と言えるかもしれません。

オフィスのレイアウト一例

はたらき方をデザインする時代

コロナ禍で、在宅勤務が増えることで、オフィスの在り方が見直されています。ただ働くだけの場所としてのオフィスは、必要性が薄くなっています。最終的には、オフィスをどのような場所にしていくかは、それぞれの企業の目指すところによって変わってきます。それぞれの企業や、一人ひとりの従業員が、はたらき方をデザインする時代になっているのです。
しかし無数にある選択肢やオプションの中から、ひとつひとつ探し、選択していくのは非常に難しいことでもあります。そんなときは、外部の専門家に助けを求めてみてはいかがでしょうか?
スリーエー・コーポレーションは、さまざまな分野の専門家が集まるスペシャリスト集団です。古いオフィスの退去、原状回復、新しいオフィスの設計構想・デザイン立案、工事までのあらゆる作業を、トータルでサポートしていくことが可能です。

次回は「第4回 オフィスの移転、理想の経営を実現するには?」を紹介していきます。

スリーエーコーポレーションより

原状回復アドバイザー 堀田 猛
オフィス立地は、企業ブランドイメージ・企業グレード・支店間の往来・訪問客の利便性・通勤性により選定し、それに面積や賃料などが加わります。
企業で仕事する人は人が起きている時間の大半をオフィスで過ごしており、オフィスの空間デザインはその時間を過ごすのに最適なスペースを提案し仕事効率のUPにもつながってゆきます。ワークプレイスストラジスト(WPS)は皆様のオフィスづくりの提案をします。