店舗は、場所がとにかく重要!

第3回では、「店舗(飲食店)の移転、成功させる秘訣は?」と題して、店舗の退店(閉店)と出店(開店)を成功に導くためのポイントを取り上げます。
まずは店舗とオフィスを比較しながら考えてみましょう。極端な話、オフィスは、渋谷であっても、新宿であっても、それほど場所に大差はありません。駅から近いか、遠いかも、そんなに大きな問題ではないでしょう。
しかし、店舗の場合は、渋谷にお店を出すか、それとも、新宿にお店を出すかは、大きな違いがあります。また、駅の近くなのか、駅から離れて居るのかも、大変重要な要素です。
もっと言えば、近くにどんな人が住んでいるのか、どんな会社や学校があるのかなど、その周辺の環境を知って置くことが、店舗の出店においては非常に、大切になります。
店舗とオフィスの最大の違いは、まさにこの立地という部分です。店舗は、直接お金を生み出すところであるため、どんな人が来店して買ってくれるのかが、とても重要になるです。
極端なことを言えば、お店に際立った特徴がなくても、周辺に競合店がなく、飲食店の需要が高い場所であれば、成功する可能性は高くなります。「飲食店は立地がすべて!」と言いきる専門家もいるほど、飲食店にとって立地は重要な要素であることは間違いありません。

自分たちが提供する価値を追求する

ただし、立地が重要であるということはわかっても、競合が少なくニーズのある場所を見つけるのは、実際には難しいのが実状です。店舗開発の専門部署があるような大きな会社ならいざ知らず、小さな会社や個人経営のお店であればなおさらでしょう。
そこで必要になるのは、自分がどんなお店を開き、そのお店がどんな競合店とどのような違う価値を生み出しているのかを知ること。そして、その地域のお客さんが求めるニーズと合致しているのかを分析していくことです。いろいろな手法がありますが、そのひとつである「バリュープロポジション」を簡単にご説明します。

「お客さんが本当に求めている価値」はなんなのか、「競合他社が提供する価値」はどんなものなのか、そして「自分たちのお店が提供する価値」とは何なのかを導き出していきます。そして、お客さんが求めており、競合にはない自分達だけにある特徴、それを見つけていきます。それこそがお店のウリであり、他にはない優位性です。
このように、しっかりとしたビジネスモデルを構築し、それを実現していくことが、店舗の退店(閉店)と出店(開店)の成功の第一歩と言えます。

居ぬき物件について考えてみよう

店舗の出店における選択肢で、居ぬき物件がよく浮上してきます。まず、居ぬき物件のメリット、デメリットについて、簡単に以下にまとめました。

居ぬき物件のメリット

・初期投資や改装費用が安くすむ。
・オープンまでの時間が早くなる。
・前のお店が飲食店である場合、近隣の認知度が高い。

居ぬき物件のデメリット

・内装やレイアウトの融通が利かない。
・前の店舗のイメージを引き継いでしまう。
・前の店が閉店した、何らかの理由がある。

率直な意見としては、居ぬき物件はさまざまなメリットはありますが、そのようなメリットだけが理由で選ぶのであれば、あまりおすすめすることはできません。居ぬき物件で成功しているお店がないわけではないですが、安易に選択をすると、非常に厳しい現実が待っているためです。

お店をブラッシュアップする必要がある

実際に、街の中で、頻繁にお店が変わる店舗を見たことがないでしょうか? 「コストが安い」「すぐにオープンできる」、そんなメリットだけでお店を開いても、なかなかうまくいかないケースが多いのです。
たとえば、前の店がラーメン屋で閉店をしており、似たようなラーメン屋を開店しても、同じように閉店してしまう可能性が高いでしょう。少なくとも、「なぜ閉店したのか?」、立地や客層などを分析し、その周辺にどんな人がいて、どんな競合店があるのかなどを調査し、それを打開する戦略を練ったうえでお店開くことが必要です。他の場所から移転する場合はなおさら、それらの情報を元に、その土地に合うように、自分たちの店をブラッシュアップする必要があります。
何はなくとも、店舗の出店で重要になるのは、自分たちが提供する価値が、本当にそのお店で実現できるかどうかという、ビジネスモデルです。そのうえで、居ぬき物件でも支障なく、自分達のビジネスモデルを実現できるのであれば、選択肢に入れても良いでしょう。

お店の価値を考える政策立案者が必要

繰り返しになりますが、店舗の退店(閉店)と出店(開店)でもっとも大事なのは、しっかりとしたビジネスモデルです。自分たちの価値と、顧客の求めるニーズを合致させることが重要なのです。
そのために必要なのが、ビジネスモデルを構築する政策立案者の存在です。しかし、そのような役割を自分自身でおこなうのが苦手だったり、社内にそのような人材がいなかったりすることも多いでしょう。これはある種、仕方のないことです。
ビジネスモデルを構築する政策立案ができる人材を、外部に求めてみてはいかがでしょうか?
スリーエー・コーポレーションは、さまざまな分野の専門家が集まるスペシャリスト集団です。新店舗のビジネスモデルの立案から、新店舗の経営にまつわるアドバイスまで、トータルなサポートをしていくことが可能です。

次回は「第4回 店舗(飲食店)の移転、なぜこんなに費用がかかる?」を紹介していきます。

スリーエーコーポレーションより

原状回復アドバイザー 堀田 猛
店舗は移転というより、閉店~開店の連続になります。ではなぜ閉店するのか?。大きく2つの要因が考えられます。立地・賃料・看板・建物外装・内装といった外的な要因と、味・サービス・価格といった内的な要因です。
店舗展開するには全ての要因の是非を分析し、内部や外部の素直な意見を聞くことが大切で、開業する人が自分でマーケット調査や時事も勉強し店舗経営に携わることも求められるのです。