原状回復適正査定とは、原状回復の範囲、工事項目、工事費用をミエルカし、原状回復見積条件書を作成します。国土交通省及び47都道府県の入札方式による見積内容の精査分析により適正査定額を算出します。これを「原状回復適正査定」と定義しております。原状回復の交渉の物差しとお考え下さい。海外では、査定(assessment)として交渉の基準となります。

オフィス・店舗の原状回復費用の相場は?

オフィスを退去するとき、必ず必要になる工事が原状回復工事です。ほとんどの場合、賃貸契約書に退去時の「特約」が記載してあり、借りたときの状態に戻してから貸主(物件オーナー)に返却する義務があります。

オフィスの原状回復費用は決して安くありません。原状回復の相場はある程度決まっているので、事前に相場感を把握しておきましょう。

弊社で調査したところ、坪単価は下記のようになります。原状回復費用はビルのグレード、近隣芒種などにより大きく異なります。この坪単価は、あくまで目安であることをご理解ください。

オフィス規模坪単価
小規模(50坪未満)3~5万円
中規模(50~100坪未満)4~10万円
大規模(100坪以上)10~20万円
オフィス原状回復費用の坪単価

オフィス入居工事の際にグレードの高い内装工事をおこなうほど原状回復は、高額になります。したがって、明確な相場はありません。店舗の場合は、施工条件がオフィスとは異なり、夜間工事、搬出搬入、仮囲いなど条件が厳しいことが多いです。厨房の給排水設備に多額の費用がかかるため、相場はありません。オフィスの4~5倍という原状回復費用になります。またスケルトン戻しが一般的です。

築浅の大規模オフィスになればなるほど坪単価が上昇する傾向にあります。共用部の充実したハイグレードビル、上記の枠に収まりません。ハイグレードビル、Aグレードビルと呼ばれるようなプレミアムビルや、ワンフロア300坪を越えるような大規模なビルの場合、坪単価が15万円から30万円まで高騰することがあります。

オフィスの原状回復費用の相場を正確に提示することは適正査定以外不可能です。理由は案件ごとに原状回復の規模、入居時にどの程度の造作工事を行ったかはケースごとに大きく異なるためです。

まとめますと、基本的に入居から退去までの間の変化が多ければ多いほど、原状回復が必要な項目が増え、費用が上昇する傾向があると覚えておきましょう。原状回復は、各ビルごとに原状回復内容が違いますので注意が必要です。

オフィス・店舗の原状回復とは?

原状回復工事とは、大まかにいうとオフィスを借りたときの状態に戻すことを言います。
物件や賃貸借契約書の内容により大きく異なる部分もありますが、オフィス物件の原状回復工事の費用は、基本的に借りた側の全額負担です。

ポイント

契約時に賃貸借契約書を取り交わす際に、原状回復について事前に取り決めがされていることがほとんどです。
そのため、契約時にはしっかり内容を確認しておくことが大切です。
建物は年数とともに経年劣化していくものなので、経年劣化については賃料に含まれます。損傷部分は貸し主負担になるでしょう。

※事業用不動産の原状回復は、ガイドライン適用外です。原状を必ず貸し主、借り主で定め、証を残していくことが重要です。(原状確定)

具体的にはどのような作業があるのか、かんたんに説明します。

  • 間仕切りの撤去
  • デスクや椅子の撤去
  • 床、壁、天井の塗替え貼り替え
  • 電気設備や配線撤去、管球の交換
  • 空調、換気、防災設備の撤去や移設
  • 窓、ブラインドの清掃、交換
  • 建築資材の損傷部分の修繕復旧(特別損耗)

原状回復の定義とは、貸し主、借り主が「原状」と定めた状態に復旧することが「原状回復」となります。
新しく設置したものは撤去する、賃貸借契約書に定められた工事になります。エアコンを増設したら、エアコンを撤去しなければなりません。細かい内容は、賃貸借契約書に記載されているので確認してみてください。

オフィス・店舗の原状回復をめぐるトラブルを避けよう!

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は一般的な賃貸住宅を想定したものであるため、オフィス・店舗の原状回復とはまったく違います。「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、事業用不動産には適用外です。事業用不動産は、賃貸借契約書に記載された原状回復義務履行することが責務です。 原状回復の詳細まで特約に記載しておくことがとても重要です。2020年4月の民法改正で、原状回復についての負担がやや明確になったことも頭に入れておきましょう。

オフィスの退去、店舗の閉店が決まったら、事前に原状回復内容を確認してください。貸し主、借り主ともに契約時の担当者は在籍していないケースがほとんどです。証を残すことによって、貸し主や指定業者とのトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。

  • 賃貸借契約書の内容確認
    原状回復工事業者の指定されているかどうか確認してください。一般的には、貸主が原状回復工事業者を指定していることが多いと思います。貸主指定の工事業者が指定されていたとしても、あまりにも高額である場合には、貸し主に相談してみましょう。
    また賃貸借契約書に指定の工事業者が記載されていない場合には、借主が工事業者を探すことができます。
  • 原状回復工事範囲などの確認
    原状回復工事は、どの範囲?どのような工事項目?工事区分は?と詳細に貸主側と確認し合うことが重要です。
  • 解約明渡し日の確認
    原状回復は解約明渡し日までに行うこととされている契約内容が多いので、工事が始まる数週間前ら数か月前には金額決定し発注しなければなりません。

なぜ、原状回復費用が高いのか?

原状回復工事費用が指定業者から提示されて、「予想以上に高いかも…」と感じてよくご相談がきます。
なぜ、原状回復費用は高いのでしょうか。

理由のひとつに、工事業者が現地調査をしないまま、見積を提示してくることがあります。高めの見積金額を出しておくことで、想定外の工事があった場合でも対処できるようにしている場合が多いです。また、相場より高めの見積を出したとしても、借主が建築のプロでないので問題ないと考えて提示してる場合もあるので注意しましょう。

他の理由としては、損傷した建築資材を修繕すればよいにもかかわらず、すべて新規取替えにすることが多いです。借主が負担しなくてもよい費用が含まれていないかを確認しましょう。
原状回復をおこなう際には、エレベーターホール、トイレ、湯沸室の共用部の美装工事もおこないます。しかし、専有部以外は貸主負担ではありません。原状回復範囲を必ず確認してください。

原状回復の高い理由

  1. 独占的地位の指定業者
  2. ビル運営のよる重層請負構造
  3. 原状回復範囲の確定

大事なのは、契約締結前に契約書の原状回復の内容を把握すること

オフィスを退去、店舗の閉店するときは、原状回復費用について早めに確認してください。本来支払わなくてもよい金額がわかるかもしれません。
また、賃貸借契約書を確認して、原状回復の工事範囲や義務、指定の工事業者の有無も把握しときましょう。工事業者が指定されていると原状回復費用が高く設定されていることがありますので注意が必要です。

もし、工事が指定業者で原状回復費用が高く感じた場合は、専門家に相談して減額サポートしてもらうことも一つの方法でしょう。