現場の裏側を語る! MDI編(2)

ヒロミの部屋

クライアントとタッグを組んで共に戦う!

「今回のMDI株式会社様(以降敬称略)は、1フロアを残して、3フロアを解約するという、少し特殊なケースです。ビルの管理会社とも今後も付き合いがあるため、最初はできるだけ穏便に済ませたいという雰囲気でした」

ひろみ

原状回復費は値下げ交渉あたりまえの世界。ビルのオーナーや管理会社も、そこは織り込み済みで、気にする必要はない。「我々は最低でも5000万円下げる、だから一緒に戦ってほしい」と、MDIの会長始めとした役員の皆さんにお願いした

「ヒロミ社長の一言で、皆さんの雰囲気がガラッと変わりましたね。スイッチが入って、真剣に金額交渉をしていくための戦闘モードに入ったという感じでした」

ひろみ

MDIの親会社は有名な某大手通信会社だよね。世界一有名な日本人経営者であるその創業者は、様々な権力や利権と戦いながら通信事業を始めるなど、世の中の規制をいくつも壊してきた。その遺伝子がMDIの役員のみなさんにもある。戦士のスピリッツを感じたよ

「原状回復費交渉は、クライアントとの一蓮托生、一緒に真剣に向き合っていただくことが大切です」

ひろみ

そうだね。クライアントの一緒に戦う姿勢が、我々の大きな力になる。
クライアントがおかしいと思う事を、明確に既得権益者に伝える、私達はそのエビデンスを作成し、専門家として代理人的な立場で話し合うスタイルです。紳士的にね!
オレ、ジェントルマンだからね~

強力な契約書にも負けずに、いざ交渉へ!

「今回の交渉の最初の壁となったのは、「賃貸借契約書」でした。その中に「原状回復は賃貸人(貸し主)のみの判断で、賃借人(借り主)は一切の異議を述べられない」という一文があり、圧倒的に借り主に不利な契約が交わされていたのです」

ひろみ

これにはまいったね。民法上は契約自由の原則があるから、手出しがしづらくなった。こちらは借地借家法、建築基準法、ビル管法といった法律的な観点から、借り主の正当な権利を主張していくしかなかった

「今回は、築8年の比較的新しい高層タワーでしたが、それにも関わらず、原状回復の見積もりには、環境に配慮した最新の機器への変更が目立ちました」

ひろみ

今は、エコがウリになる時代。オフィスが、環境に優しい設備を導入しているかどうかは、そこに入居する企業の社会的な取り組みにもつながり、会社のカラーになるからね

「今回もオフィスの事前調査や、管理会社からの見積もりをもとに、ひとつひとつ丁寧に精査していきました。すると、もともとLED照明だったにもかかわらず、それを本体の設備からまるごと最新のLED照明に変更しようとしていました」

ひろみ

これは明らかなグレードアップの工事。このケースは、照明の簡易キットを提案して、部分的なパーツの切り換えで済ませるよう提案した。3フロア(約1000坪)で、合計約1000個の照明機器の取り換えを阻止した。それに関連した天井裏の工事もなくし、大幅な減額につながった

「今回はここまで、次回は管理会社が、原状回復工事を依頼する指定業者との全面対決を繰り広げ、ついに追い詰めます」

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