貸主より退去勧告 その時の原状回復・敷金返還事件とは?

貸主より退去勧告その時の原状回復・敷金返還事件とは?

萩原「原状回復・敷金」裏を語る

コロナ感染症も5類程度の扱いとなり、英米欧をはじめ世界では経済との両立に大きく舵を切りました。

中小・個人経営者413万社は、業態変化し事業再構築にDXをフル活用して挑戦しています。しかしコロナも3年、財務が損傷し家賃を滞納、貸主より退去勧告を通知された経営者も数多くいます。

今回は退去勧告の対応を解説していきます。

貸主より賃貸契約解除、退去勧告を通知された時の対応とは?

賃貸借契約の解除要件に、家賃の3カ月滞納、または慢性的に家賃の支払いが遅延するなどの項目があります。

この項目の対象になると、貸主側は家賃滞納の事情を電話にてヒヤリングし、2カ月滞納すると面談にきます。そこで、「3カ月の滞納家賃を一括支払いができない時は賃貸借契約を解除します」と、低姿勢で伝えてきます。これは貸主側の正当事由のアリバイ工作と思って下さい。

コロナ恐慌で中小企業・個人経営の企業の財務は損傷しています。特に店舗は甚大です。借主側から事情を話し、メールで滞納理由を伝え、滞納家賃を支払う意思のあることを伝えて下さい。そして無理せず滞納家賃を分割で支払う弁済計画を貸主に提出して下さい。

今年10月も家賃滞納による退去勧告の相談がありました。結果として、2023年1月末より滞納家賃を24カ月の分割支払いで円満合意できました。(滞納家賃は7ヶ月)

更新のある賃貸借契約ですと契約解除による退去勧告には正当事由が要ります。特に、一店舗しか経営していない店舗経営者は生活の糧がなくなり即刻破産に追い込まれます。このため、裁判では正当事由を厳しく審議します。(できない弁済計画を提出すると「債務不履行です」と即刻解除されます)

貸主側の事情としては、最悪でも敷金で滞納家賃と原状回復費を回収することが絶対条件です。

東京をはじめ大都市、風光明媚な観光地の地価、家賃は上昇しています。円安で、株式の取引の7割超は外資です。不動産の買付の金主の5割は外資です。

賃貸人側はテナントの質を上げ、レントロールをよく見せて高値売却のチャンスをうかがっています。

これを読めば日本の今が分かります!

弁済計画も履行できず強制退去を求められたら「原状回復義務」も請求される

閉店は断腸の思いでしょう。賃貸借契約を一度清算して下さい。原状回復適正査定でギリギリの工事原価まで削減します。

とにかく貸主側は経営難の会社は退去してほしいのです。民事再生法を申請しても強制退去させられます。賃貸借契約にも破産、民事再生も破産法が基準です。賃貸借契約解除要件です。居抜きで退去など甘い希望は持たないことです。強かに半年ぐらいの生活費は手元に残し、敷金もいくばくか返還できるようにして下さい。

定期建物賃貸借契約は期間満了をもって賃貸終了です。期間満了までの空家賃が損害金となります。

RCAA協会は非営利法人です。真摯に相談に乘らせていただきます。

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