働き方を見直し統廃合、医療施設(店舗)の原状回復費を42%削減できた理由とは?敷金返還は616万円
クライアント紹介 RCAA協会に依頼したわけとは?
想定外のコロナ禍でPCR検査、感染症対策、コロナ病棟新設と、医療も先の見通しが立たず緊急事態である。医療従事者は過重労働だが使命感でなんとかやりくりしているが、それも限界である。
近隣の医療施設も同じ境遇であるため、札幌の地域医療を最優先に考えた結果、地域の医療施設との統合により働き方を見直し医療従事者の負荷を適性にすることを決定した。
統廃合のため医療施設の明渡しに伴う原状回復義務が発生。しかし、指定業社より提出された見積が想定外の高額であったため、WEB検索で実績の一番多いRCAA協会に原状回復適正査定を依頼した。
協会の萩原理事とメール、ZOOMでやりとりし、東京の知り合いの医療機関が実績にあったので評判を聞き正式にアドバイザリー契約を締結した。
(優美会事務局長よりヒヤリング)※統合後名称変更
概要
物件名 | 札幌市中央区 南1条Kビル |
賃貸人 | ゼネコン系列不動産会社KT |
賃借人(クライアント) | 医療法人 優美会 |
管理会社/指定業者 | ゼネコン系列KTC |
用途 | 低層階商業店舗上層階オフィス |
面積 | 238㎡/72坪 |
原状回復費1,338万円は適正なのか?専門用語ばかりでわからない(査定額は780万〜840万円)
初回見積金額(指定業者) | 1,338万円 |
再見積 | 1,080万円 |
合意金額 | 780万円 |
削減額 | 558万円 |
削減率 | 42%(小数点第一位四捨五入) |
査定額 | 780万円〜840万円 |
敷金(預託金) | 1,396万円 |
敷金返還額 | 616万円 |
(総額表示/千円単位四捨五入)
優美会が賃貸借契約を締結する前の段階で賃貸の申し込みを提出した際、医療施設として使用するため、新たに空調設備の増設、吹き出し口5か所の増設をお願いした。賃貸人の費用負担で空調増設を実施していただくことで賃貸借契約締結となった。
問題点
- 空調設備は、現況がグレードアップであり上記理由により所有権は賃貸人にあるため、原状回復工事より除外(薬品洗浄のクリーニングは認める)
- 空調増設の際、電気容量増の問題もあり分電盤の増設と一部照明を環境対応型にグレードアップした(原状回復工事より除外…所有権は賃貸人)
- ゼネコン特有の直接仮説、共通仮説、各工事項目に諸経費+全体諸経費、現場管理費の二重計上による高額な見積(直接工事に対して付随する仮説、諸経費の割合は34%と極めて高額)
協議の分水嶺は増設空調設備の所有権である。
①②③の問題点について、賃借人としての論点を構築し、現地調査、図書作成のうえ関係各位全員で協議した。その結果、賃借人(クライアント)の技術助言者であるRCAA協会会員株式会社スリーエーコーポレーション(以下、3AC)の技術アドバイザー萩原大巳の主張が賃貸人KTに承認され指定業者KTCも渋々納得した。(①②③についてのリーガルレターをKT、KTCに渡す)
そして空調設備の工事を削除し、大幅な減額で合意金額は780万円となった。削減率は、42%、削減額は558万円となった!
クライアントからいただいたコメント「協議のポイントは専門知識と法務力、敷金返還額は616万円」
今回は、RCAA協会の理事で技術者である萩原大巳氏に本当にお世話になりました。入居工事及び原状回復を施工する道内の知り合いの建築会社に相談しても指定業社の原状回復工事であり、まして東京の大手ゼネコン系列であり技術も借地借家法も資産区分、工事区分なども詳しく、道内の建築業社では対抗できませんでした。下請けビルダーとしては優秀なのですが、借地借家法、ビル管理法、建築基準法など関連した法律を理解し、建築技術も解る専門家が道内の知り合いにはいませんでした。
そんなわけで、WEB検索でRCAA協会に相談し会員の3ACに受託していただきました。本当に素晴らしいパフォーマンスで満足しております。
我々も医療を携わる医療従事者として、仕事は違いますが仕事に対する熱意、技術など通じるところがあるなと改めて感銘を受けました。
原状回復負担金合意で円満解決し、敷金が当月末日に616万円返還されました。
アフターコロナではテレワークの浸透などビジネスのやり方が激変していることでしょう。医療もZoomやオンライン診察などデジタルシフトしていることでしょう。まさにダーウィンの進化論の実践です。RCAA協会様の「原状回復工事適正査定」は、これから益々社会に求められると思います。
(優美会事務局長 様)