賃貸借契約締結時の賃貸物件と賃貸借契約終了時の賃貸物件を比べたときに、賃貸物件の劣化や損傷を、「通常損耗」や「特別損耗」といいます。「通常損耗」とは、極端な話、誰が使っていても生じてしまう賃貸物件の劣化や損傷を指します。代表的なのは、備えつけのカーペットの上に一般的な家具を置いたら凹んでしまった場合や、日照によりクロスや床が日焼けしてしまった場合などです。

他方で、「特別損耗」とは、当該賃借人が使用したからこそ生じた賃貸物件の劣化や損傷を指します。この場合には賃借人の管理が一般的なレベルに比べて不十分であったがために生じてしまった劣化や損傷も含みます。代表的なのは、備品を設置するために壁に穴をあけたり、換気が不十分でカビが大発生してしまったりした場合などです。

この項目では、代表的な通常損耗や特別損耗をご説明しましたが、世の中には様々な種類の賃貸物件がありますし、賃借人もいろんな人がいます。
このため、ある劣化や損傷が「通常損耗」なのか「特別損耗」なのか、判断に困る場合も結構ありますし、それらが裁判で争われることも多いのです。

ADVICE
ON ONE POINT

ワンポイントアドバイス

賃貸物件の劣化や損傷には「通常損耗」と「特別損耗」があります。なかには経年劣化なのか賃借人の使用方法に問題があったのか判断が難しい場合もあり、注意が必要です。

  • 横粂 勝仁(よこくめ かつひと)

    元衆議院議員・弁護士・税理士。東京大学法学部を卒業した年に司法試験に合格し、弁護士に。「総理」というニックネームでフジテレビ系恋愛バラエティ番組『あいのり』に出演。2009年衆議院議員総選挙で、神奈川11区において小泉進次郎氏らと戦い、比例復活で初当選を果たす。2012年衆議院議員総選挙では、東京18区において無所属で菅直人氏らと戦い、落選。現在は、弁護士法人レガロで代表を務め、文化人として各メディアでも活躍中。一男一女の父で、趣味はゴルフとクイズ。

  • 石川 道啓(いしかわ みちひろ)

    弁護士(第67期)。静岡県出身。中学生時代より弁護士になることを志し、2007年立命館大学法学部を卒業後、2011年に静岡大学大学院法務研究科を終了、2013年に司法試験に合格し、約1年間の司法修習を経て2014年12月より弁護士法人レガロに入所。以来同事務所の一員として稼働し、不動産関連の案件を中心に幅広い分野の案件を受け持つ。