Q8 原状回復義務承継:居ぬきとは

オフィス、事務所や店舗の原状回復義務承継(居ぬき)とは、前のテナントの内装造作を、次のテナントが使用することです。

「居ぬき」には、大きく分けると以下の3通りがあります。

① ALL居ぬき
前テナントが看板撤去やクリーニングを行い、次のテナントが、家具什器・通信OA機器・内装造作を全てそのまま使用する。

② そのまま居ぬき
前テナントは、家具什器・通信OA機器を移転し、次のテナントは内装造作を使用する。

③ 部分居ぬき
次のテナントが全テナントの内装造作等の一部を使用し、それ以外は前テナントが撤去したり部分原状回復を行ったりする。

※「居ぬき」では、有償譲渡や無償譲渡などがあり、資産は、次のテナントに承継されます。

この次のテナントが「居ぬき」で入居した場合、次のテナントが退去する場合は、前テナントが設置したりビル側に依頼したB工事部分を、前テナントが入居した時の状態に戻したり、ビル側の基準階仕様(標準仕様)に戻さなければならない原状回復工事を次のテナント(今入っているテナント)が行わなければならないことを、『原状回復義務の承継』と言います。

したがって「居ぬき」で入居した場合は、原状回復をどこまでするかについてビル側に確認することが重要です。